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ワインバレルエイジドの裏側

2025年11月にお披露目したDOORS初のオリジナルバレルエイジド。
発売にいたるまでの裏側をお届けします!

まずは改めて、今回貴重な機会をいただいたBar Fa-an佐藤さん本当にありがとうございます!

https://www.instagram.com/bar_fa_an?igsh=ZmJxMHIzMWpldjJk

【 樽が巡ってきた!赤ワインだ! 】

2025年8月某日、「赤ワイン樽、どうですか?」と佐藤さんから突然のメッセージ。
以前からバレルエイジドの話をしていたので、今か今かとうずうずしていた我々はすぐに「やります!!」と返事を送りました。

数日後佐藤さんご夫妻と一緒にワイン樽を受け取りにワイナリーへ向かいます。
DOORSに巡ってきたワイン樽は密度の高い上等なフレンチオークで作られた樽。
小さな穴から香りを嗅がせてもらうと、明確にベリーを感じるうっとりするような赤ワインの香り。
(直前まではメルローのワインが入っていたそうです)
他の樽の香りも嗅がせてもらったのですがこの樽がピカイチでした。

さてこのワイン樽、お店に置いてみたらとんでもなく大きい。
ワイナリーでは自然と馴染んでいたのにとんでもない存在感です。
ここから豆の選定が始まります。

【 エチオピアかケニアか、究極の二択 】

樽の香りをみんなと共有しどんな豆がいいか考えます。
DOORSのバレルエイジドに求める味わいってどんな味だろう。
たくさんの人に楽しんでもらえるように選んだのはエチオピアナチュラルとケニアウォッシュト。
エチオピアナチュラルは単体でもベリーの印象があり、赤ワイン樽と相乗効果で味が乗りやすそう。
ケニアウォッシュトは綺麗な酸と後味で赤ワインの芳醇な印象をさらに上質な味わいにしてくれそう。

どっちもいいなあ…。

サンプルロースターで少量焙煎し、カッピングで最終決着をつけます。

どっちも、いいなあ…。

なかなか決着がつきませんでしたが最終的にエチオピア チェルチェレ ナチュラルに決定しました。

【 22kg、入れます!混ぜます! 】

最低2週間は熟成してねと指示があったのでまずは14日間の熟成開始。
ちなみにコーヒー豆はあの香りを嗅いだ小さな穴から22kg投入しました。

香りを全体に均等に移すためにここから毎日毎日、撹拌を行います。
店主はこの作業で腰を痛めます。整体に通いました。
筋肉自慢のスタッフが出勤の日は彼にたくさん回してもらいました。

【 14日後、取り出してみる 】

そもそもバレルエイジドの適正な熟成期間ってどの位なの?
調べてみてもロースターによってまちまち。
樽の状態が違うので当たり前なのですが、熟成が足りないのも、過度な熟成もよくないので取り出すタイミングを慎重に考えます。

一旦最初の基準である14日後にサンプルロースト分を取り出すことに。
取り出した豆はほんのり赤ワインやベリーの香り。少し膨らんでいるような気もします。
焼いて味をチェック。アロマには赤ワインを感じますが味がまだまだ乗っていないような印象でした。

次は熟成から3週間後。うーん、まだいける気がする。
最初に焼いた豆のエイジングもチェックしながら少しずつ追熟していきます。

【 鬼門!豆が出てこない! 】

最終的に全豆を取り出したのは30日後でした。
ここで最初の壁。「この22kg、どうやって取り出すの?」
樽には小さな穴しか空いていません。ここから取り出すしかないよね…?
調べてみてもこんなに大きい樽での事例が見当たらず。

よし、この穴から行くしかない!

決意を固め、3人がかりで生豆救出計画を実行します。
お店のベンチに樽を置き、抽選のガラガラのように樽を回して少しずつ取り出します。
穴からスマホのライトを当て中を確認し、最後の一粒が出てくるまで樽を振り回しまくりました。1時間以上は格闘していたと思います。
この作業でお店のベンチが削れました。ワイン樽重すぎるよ!!

そんな死闘を繰り広げ樽から出てきた豆は誰がみてもわかるほど膨らんでいて、触るとしっとりしていました。
保存用の袋を閉じていても赤ワインの香りがうっすら焙煎室に漂う位、しっかりと熟成されていました。

【 水分値が安定しない 】

ここで二つめの壁。「美味しく焼けない」
取り出した豆はしっとり重たくなっていて、通常通り焙煎してもクリーンに、美味しく焼けません。

浅煎りなのに深煎りっぽいような、赤ワインの芳醇な香りと、エチオピアのベリーの香りが曇った印象でした。

検証の結果、3日ほど乾燥させることでカロリーが適切に豆に伝わり、クリアな味わいに焙煎することができました。
乾燥させるとバレルエイジドの香りも飛んでしまうのでは、とびくびくしながら検証しました。

バレルエイジドだけでこんなに大変なんだから、産地で様々な実験的なプロセスをしてくれている生産者さんには頭が上がりません。

ここまで長々と奮闘記を読んでいただきありがとうございます。

何はともあれ、本当に本当に美味しいワインバレルエイジドが出来上がりました。
エイジングはたっぷり置いた方がより芳醇な印象を楽しめます。

樽がお店にやってきてから約3ヶ月。ようやくみなさんにお届けできて本当に嬉しいです。
このロマンティックな味わいにどうぞ魅了されてください。